現在地はHOME  ディスコ キャリタスリサーチ コラム 2月1日時点の就職意識調査―キャリタス就活2019 学生モニター調査結果(2018年2月発行)

2月1日時点の就職意識調査―キャリタス就活2019 学生モニター調査結果(2018年2月発行)

いよいよ来月に就職活動本番を控え、緊張感が増す就職戦線。2019年卒者学生の最新動向を知るべく、キャリタス就活・学生モニターを対象に、2月1日時点での就職戦線の見方や準備状況などを尋ねた。前年同時期調査との比較や、1月に実施した前回調査からの変化にも着目して分析する。

1.就活解禁1カ月前の不安
○「希望する企業に内定をもらえるか」74.3%が「内定をもらえるか」66.5%を上回る。「学業と両立できるか」は20.8%で最下位
○就職戦線の見方で「売り手市場になる」は54.8%。前年調査より10ポイント増加

2.これまでの就職活動準備状況
○「自己分析」79.2%、「業界研究」73.0%、「学内のガイダンスに参加」72.7%の順
○1月調査と比較すると「企業研究」「就職試験対策」の伸びが目立つ(ともに8.6ポイント増)

3.インターンシップの参加状況と2月の参加予定
○インターンシップ参加者は全体の86.6%。前年同期調査(85.9%)とほぼ同率
○「1日以内」「3日程度」のプログラムへの参加は前年より増加するも、「5日以上」は減少
○2月のインターンシップ先の選び方は「業界を絞って参加」(52.2%)が最多

4.現時点の志望業界
○志望業界が「明確に決まっている」35.5%。前年同期調査(32.1%)より増加
○志望業界1位「情報・インターネットサービス」、2位「素材・化学」。「銀行」は4位に

5.2月1日時点の本選考受験状況と内定状況
○「本選考を受けた」31.8%。受験社数は平均2.2社。インターンシップ参加企業が中心
○「内定を得た」4.6%。前年同期(4.2%)より微増

6.エントリーを決めている企業
○「エントリーを決めている企業がある」89.0%。1カ月で5.9ポイント増
○具体的な社数は平均9.5社。前年調査(12.4社)より2.9社少ない

7.Uターン就職の希望状況
○Uターン就職希望者は28.1%。3年ぶりに3割を下回る
○Uターン就職をしたい理由のトップは「出身地・地元が好き/暮らしやすい」(60.0%)

調査概要
調査対象 : 2019年3月に卒業予定の大学3年生(理系は大学院修士課程1年生含む)
回答者数 : 1,146人(文系男子386人、文系女子306人、理系男子301人、理系女子153人)
調査方法 : インターネット調査法
調査期間 : 2018年2月1日〜6日
サンプリング : キャリタス就活2019学生モニター(2016年卒以前は「日経就職ナビ・就職活動モニター」)

◆本資料に関するお問い合わせ先 : 03-4316-5505/株式会社ディスコ キャリタスリサーチ

1.就活解禁1カ月前の不安

3月の就職活動解禁を目前に、どのような不安を感じているかを尋ね、前年調査の結果と比較した。前年調査で最も多かったのは「内定をもらえるか」だったが、今年はポイントを下げて2位に(73.5%→66.5%)。代わりに前年2位の「希望する企業に内定をもらえるか」が7割を超えトップとなった(68.3%→74.3%)。内定獲得そのものよりも、希望の会社に内定が取れるかといったことに、より関心が移っている様子がわかる。数年続いている売り手市場を背景に、就職活動への不安の内容も変化しているようだ。実際、今年の就職戦線を「売り手市場になると思う」と見ている学生は前年調査より10ポイント増えた(44.8%→54.8%)。
選考試験への不安に注目すると、面接(64.7%)、エントリーシート(51.1%)、筆記試験(44.2%)の順。面接への不安が依然大きく、苦手意識を持つ学生が多いことがわかる。
なお、今回「学業と両立できるか」という選択肢を新設したところ、選んだ学生は2割にとどまり、最もポイントが低かった(20.8%)。現行の日程ルールも3年目を迎え、先輩たちの動き方が参考になる上、早くから就活準備を始めていたことで、両立への不安を抱える学生はもはや少数派なのだと推察できる。

2.これまでの就職活動準備状況

就職活動準備として行った内容について、ここまでの推移をグラフにまとめてみた。
いずれの月も最も多いのは「自己分析」。11月調査と1月調査では約7割だったのが、今回の2月調査では8割近くまで伸び(79.2%)、年明けに新たに自己分析に取り組んだ学生が一定数いたことがわかる。「業界研究」を始めた学生は今回7割を超えたが(73.0%)、「企業研究」のほうが伸びは大きい(57.3%→65.9%)。業界研究だけでなく、具体的な志望企業を掘り下げる段階に入った学生が増えたということだろう。「筆記・面接等の就職試験対策」も前回調査から大きく伸びた(37.8%→46.4%)。

■就職活動準備状況や不安について
○自分がいまやっていることで準備が十分であるか不安になる。<文系男子>
○売り手市場とは言え、自分の行きたい企業に内定が貰えるかがすごく不安。<文系女子>
○売り手市場とは言われているが、それは結局のところ「職を選ばなければ」の話であるため、気を引き締めて就職活動をしたいと思う。<理系男子>
○周りも就職活動を始め出し、焦る部分がある。面接が苦手なので、2月の間に対策を進めたい。<文系男子>
○もっと大学でも低学年から参加できる筆記試験対策や面接対策などの講座を開くべきだと思う。面接に苦手意識を持ちすぎていて、よくないのは分かっているが面接講座に行くのすら恐くて行けていない。<文系女子>
○3月解禁だが、その前からとても忙しい。情報が多すぎてついて行けない。<理系女子>

3.インターンシップ参加状況と2月の参加予定

2月1日現在、インターンシップの参加経験を持つ学生は86.6%。11月調査(80.0%)から上昇傾向が続き、高水準だった前年同期調査(85.9%)をやや上回った。学生にとって、インターンシップは就活前の準備に欠かせないものとして定着した様子だ。
プログラム日数ごとに参加状況を見ると、「1日以内」の参加者が最も多く8割超(80.3%)。「3日程度」、「5日程度」はいずれも約4割で「1日以内」の半数にとどまる(39.4%、39.7%)。「1日以内」は前年より約6ポイント増加したのに対し、「5日程度」は7.8ポイント減少。1日以内のものをインターンシップと呼べるのかは意見が分かれるが、短期プログラムへの参加が進んでいることは間違いない。
平均参加社数を見ると、「3日程度」と「5日以上」はそれぞれ1.8社、1.5社と2社未満であるのに対し、「1日以内」は4.5社で2倍以上に上る。


また、参加した結果、就職したいと思う企業があったかどうか尋ねたところ、8割強(82.5%)の学生が「あった」と回答した。11月調査の結果と比べ8.9ポイント増加。12月以降のインターンを通じて志望企業をみつけた学生が着実に増えていることが見て取れる。
今後の参加予定を尋ねたところ、全体の6割強(64.7%)が2月のインターンシップへの参加が決まっていると回答した。参加企業の選び方としては、「業界を絞って参加」(52.2%)が最も多く、「就職志望度の高い企業に絞って参加」も4割を超える(44.2%)。一方「様々な業界にわたって参加」は約3割にとどまっており(34.0%)、3月の解禁を前に、就職先として関心の高い業界や企業への理解を深めるために参加したいと考える学生が多いことがうかがえる。


4.現時点の志望業界

2月1日時点で、志望業界が「明確に決まっている」という学生は3割を超え(35.5%)、1月調査(27.5%)より8ポイント増加した。業界研究が深まっている様子がうかがえる。また、前年同期調査(32.1%)に比べ3.4ポイント高く、志望業界を固めるタイミングが早まったことが読み取れる。
志望業界を40業界の中から5つまで選んでもらったところ、1月調査に引き続き「情報・インターネットサービス」が最も多かった(17.2%)。特に理系男子で志望者が多い(25.4%)。前年まで長らく1位だった「銀行」は1月調査で2位となり、さらに今回は4位に下がった。文系男子のポイントが大きく減ったことに加え(32.5%→25.7%)、理系の志望者が極めて少ないことが全体順位に影響した。銀行人気に陰りが感じられる結果だが、3月の解禁以降に接触が増えることで変動する可能性もある。

5.2月1日時点の本選考受験状況と内定状況

インターンシップの選考を除く、本選考の受験状況を尋ねた。筆記試験や面接など「本選考を受けた」という学生は31.8%で、3割を超える学生が早くも本選考の経験を持つことがわかった。本選考を受けた企業として挙げられた社名を見ると、外資系コンサルティングファームやマスコミ、IT企業、いわゆるメガベンチャー等が目立つ。受験者を分母とした受験社数の平均は2.2社。また、62.2%が「本選考受験企業の中にインターンシップ参加企業がある」と回答しており、インターンシップ参加企業を中心に1〜2社の本選考を受験といったケースが多いようだ。
内定状況については、「内定を得ている」との回答が4.6%で、前年同期(4.2%)をやや上回った。文理男女別で見ると、文系男子の内定率が6.5%と比較的高い。



6.エントリーを決めている企業

就職活動解禁(3月1日)を1カ月後に控え、「エントリーをしようと決めている企業がある」という学生は全体の約9割(89.0%)に上った。1月調査では83.1%であり、この1カ月で5.9ポイント増加した。但し、具体的にエントリーを決めている企業の数は平均9.5社で、1月調査(9.7社)から微減し、前年同期調査(12.4社)との差は先月よりも開いた。絞り込みが進んだ結果だと捉えると、一人あたりのエントリー社数は、前年の学生よりも少ない水準にとどまる可能性が濃厚だ。一人あたりのエントリー社数は年々減少しており、母集団形成に課題を抱える企業にとっては、前年以上に先行きが懸念される。
就職先の候補として興味が持てるかを判断するために知りたい情報を尋ねると、上位は「仕事内容・職種」「福利厚生」「社風・職場の雰囲気」など。「不特定多数に向けた広報活動」として企業が採用広報解禁前から発信できるものが並んでおり、学生の動きに合わせて早くから情報発信に努める企業の姿が透けて見える。

7.Uターン就職の希望状況

出身地・地元を離れて進学している学生(=地元外進学者)に、Uターン就職を希望しているか否かを尋ねた。「ぜひ出身地・地元で就職したい」(11.8%)と「どちらかというと出身地・地元で就職したい」(16.3%)を合わせたUターン就職希望者は28.1%で、3年ぶりに3割を下回った。Uターン希望者は近年ゆるやかに減少傾向が見られる。一方で、出身地・地元に戻りたくない学生が2年連続で増加。過去10年間で最も高い数字を示した(41.2%)。
Uターン就職希望状況を出身地別に見ると、Uターン希望者が多いのは「近畿出身」(計35.7%)、「中部出身」(計33.8%)の順。逆に、地元に戻りたくない人が最も多いのは「北海道出身」だった(54.5%)。
地元の大学に進学した学生(地元進学者)にも同様に地元への就職意向を尋ねると、6割超(計60.5%)がこのまま地元で就職したいと回答。地元外進学者の2倍以上にのぼる。地元進学者のうち、就職を機に地元を離れようと考える人は1割程度(12.0%)にとどまる。



Uターン就職をしたい理由で最も多いのは、「出身地・地元が好き/暮らしやすい」で60.0%。次いで「出身地・地元に貢献したい」(49.0%)、「親の近くで暮らしたい」(40.0%)と続く。「志望企業が出身地・地元にある」という回答は2割台にとどまり(28.3%)、地元の企業が魅力的だからというよりは、地元への愛着などからUターン就職を考える傾向が強いことが読み取れる。
一方、Uターン就職をしたくない学生にも理由を尋ねると、「出身地・地元に魅力的な企業がない」(64.2%)が最も多かった。地元に戻りたい気持ちがあったとしても、入社したいと思える企業が見つからないため二の足を踏んでしまう学生も一定数いると見られる。地方活性化のため東京23区内の大学定員増を10年間禁止する法案に注目が集まっているが、地方企業の情報発信にも期待がかかる。

■地元就職などついて
○できれば故郷である地方で働きたいと考えているが、自分が取り組みたい職種がある企業が大都市に集中している。活動が本格化する4年生になるまでに、ある程度目処を立てておきたい。<文系男子>